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日曜、月曜の日記 [日記]

 1月16日(日曜)の日記

☆伊丹コース、一門研究会、震災の集い

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 日曜日(1月16日)は午前中、伊丹日曜コースだった。寒いので出だしは遅かったが、みんな元気に今年初の伊丹コースに来てくれた。初めは全員そろっての対局で、駒をきちんと並べて姿勢を但し始める。このまま2時間続いてほしいのだが?

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 家では一門研究会の日だった。奨励会の前後ではないので人数は12名と少なめだったが、こちらも今年初の研究会である。

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 四局指しと十秒将棋トーナメントが恒例だ。システムは変えることもあるが、大筋では昔から変えていない。会費を取っての賞金制である。以前は研究会の日にハイキングや絵を描いたりしたこともあったが、今は将棋オンリーでそれはいいことなのかどうかはわからない。いろんな面で余裕が無いのは間違いない・・

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 昼間は少し時間があったので、阪神競馬場に場外馬券を買いに行った。いつもの駅に行く道に蝋梅が咲き始めていた。

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 15時に震災で亡くなった弟子の船越隆文君のお母さんが来られた。九州から前日に来られたそうだ。昨年秋にもひょっこり来られたが、震災の日に来られるのはめったにない。一門の研究会なので、対局を止めて少しお話をしてもらう・・

 船越隆文君のことは16年経っても記憶が薄らぐことはない。お母さんにとっては今も昨日のことなのだろう・・いまだに変えられない運命を呪うが、すこしずつ歳月は悲しみを懐かしさに変える面もある。船越隆文君のことを思うと、もっともっと弟子にがんばってほしい・・そう願うばかりである。師匠としてつらさはあるが、何かを背負うのは人生に何かをもたらしてくれるものでもある・・そう信じてへばりついて生きて生きたいと思う。

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 伊丹の昆陽池の「震災の集い」に参加するために向かう。少し早かったのでサイゼリヤに入ると満員だった。

 時間が来たので昆陽池の会場に向かう。まだ準備中だった。

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 5時46分にあわせてローソクを灯すが、風が吹くともろくも消えてしまう。また灯す。その繰り返しだが、何だか砂の器のようにも、試されているようにも思える・・徒労の積み重ねの中にしか、大切なものは生まれない・・あきらめないで向き合う・・

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 17:46分が過ぎてみんなが取り囲むと、不思議にローソクの灯が消えなくなった。人の壁で風を抑える空間になったようだった・・主催者のあいさつにもこの話しが出ていた。毎年来ているが、いつもは深夜が多いので、この時間ははじめての体験だった。

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 ローソクはやはり風が吹くと消えてしまうことも多くて、何度か繰り返す作業になった。自分の周りの20本、30本を確実にと思っていたら全部消えてしまうこともある。なるほど太いローソクのほうが消えにくいことがわかった。

 船越君のお母さんと妻のローソクを灯す光景だ・・

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 ローソクの灯る世界は神秘さを秘めた生と死のかけはしのような気もした。

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 今年は風が強くて、朝まで大変だなあと思った・・その年その年で様々である。

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 会場を後にして戻る

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 予約していた「にしむら」に行く。まだおせちのような正月風の料理だった。私はノンアルコールビールを飲む。学校の話や隆文君や弟子の話をする。

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 帰りに店の人に撮ってもらった。

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 帰宅して金太郎を出す。うれしそうだった。とんでもない格好ではしゃぐのだった。

 荒木二段が宿泊だったが、靴が一足多い。こわごわ二階に上ると、息子が来て居眠りしていた。どうしても明日のイベントは出席できないので、せめて朝だけでもと仕事を済ませて来たらしい。珍しくいい姿勢を見せてくれた・・ほっとした。荒木二段は怖かっただろうなあ・・

 

 1月17日(月曜日)の日記

 ☆震災の日、一門新年会、有段者研究会

 

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 昨日の月曜日は1月17日で震災の日でもある。朝9時半に清荒神駅に集合して、船越隆文君のアパート跡地で供養を行なう・・今日は17名参加だった。

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 船越君のお母さんに挨拶してもらう。目に焼きついた船越隆文君の住んでいたのはこのあたりだった・・16年経った・・歳月は悲しみを癒すが忘れることはない・・

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 宝塚のゆずりは台に向かう。風が和らぎ寒さも緩んだ。

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 川崎三段の撮影、次の写真は山崎七段の撮影(意外にカメラが好きなようだ?)

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 新年会の会場「ホテル若水」に行く。少し早いので喫茶店でくつろぐ。

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 大黒柱で落ち着いた雰囲気の増田裕司六段

 

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 若社長のような?貫禄の川崎大地三段

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 安用寺孝功六段と野間俊克五段の京都グループ?

 

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 一門新年会は毎年1月17日と決めている。今年の幹事は野間五段だ。来年は山崎七段で少し心配だが?興味もある。

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 今年は「正月の過ごし方とおみくじの内容」の質問だった。増田六段は実家で過ごし、近くの神社で初詣だったそうだ。

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 初詣ばかりだったらしい。大吉をひくまでひきなおす・・?

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 こういうとき私は記憶力がなくて困る。みんな案外大吉が少ないようだ。山崎七段は帰省していたそうだ。安用寺六段は三が日初詣だったらしい。

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 大石四段は年末年始は風邪で寝込んでいたそうだ。それを感じさせないのが偉い?

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 正月もおみくじもあまり興味がなさそうな澤田四段、ジョギングしたそうだが「車が少なくてよかったです」どう過ごしたのかみんな興味深々である?

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 野間五段は年末年始は実家で過ごしたが、珍しいらしい。みんなそれぞれの正月だったようだ・・

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 新年会の食事が終って、仕事組と温泉組みに分かれる。屋上に温泉がある。風があって露天は寒かったが、それも風情である。

 船越君のお母さんと山崎七段の記念撮影だ。船越君がいたら・・どんな棋士になっていただろう・・震災を体験した山崎七段の活躍が何よりも励みになるのだ・・それは私も同じ想いである・・

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 こういうゆったりした表情になっているのはいい兆しだ。今年は大いに期待できる。

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 妻の要望でこういうスタイルになったが、様になっている。安用寺六段は庶民派なのだ。

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 滅多に笑わない大石四段の笑顔?今年は昨年の悪い運を振り払って、いい年にしてほしい。新しい雰囲気の大石四段。

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 この後で立ってもらったが、スラリと伸びて香港映画のアクションスターである?澤田四段。

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 ホテルの人に撮ってもらう。

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 ベランダのところに一羽の鳩が舞い込んできた。

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 武庫川沿い河川敷の「生」の字の石積みの反対側である。かすかに見える。

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 帰りは電車である。船越君のお母さんを見送る。山崎七段と安用寺六段が同じJRで同行してくれていた。ずっと船越君のお母さんのカバンを押している山崎七段の気持ちがうれしい。

  阪急電車で清荒神で降りて、大石四段と澤田四段を見送る。今日の新年会が終った。

 帰宅すると有段者研究会の途中だったが、増田六段も参加していた。この研究会は朝から夜まで長時間なのが特徴だ。今は競争も激しくなって、淘汰される不安を抱えながらの奮闘かもしれない。みんな踏ん張っていい結果を出してほしいと願う。

 夜のWOWWOW放送で「書」で全国を回る藤原新也さんの番組を見た。途中で私の卒業した愛媛県の三島高校の書道部が出たのでビックリした。幼い友人と会って(ガンで余命が一年宣告されている・・)その友人のために書いた書は感動的だった。「霧が動く 山が動く」という文字だった。四国の石鎚山を登っているときに見た風景だそうだ。

 山がこの世なら霧はこの世もあの世もどちらかわからない・・霧が動いて山が動くのか、山が動いて霧が動くのか・・そんな表現の書だった。

 ときどき不安にさいなまれて深夜に目が覚めたり、夢を見ることもある・・絶望の縁をしっかり目を見開いてみるのは至難だが、きちんと運命に対峙する姿勢を持つ、せめて持とうとする精神が大切なのである・・と思う。自己満足の世界と距離を置いてみる客観の世界は似ているようで違うのだろう。

 長い時間と短い時間が混ざりあった、貴重な2日間だった。

 


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コメント 2

minorin2

遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。

「・・・徒労の積み重ねの中にしか、大切なものは生まれない…」
 非常に含蓄のある言葉ですね。

 ・・・実は私が伊丹に越してきて2年目ぐらいの時、アマレンの大会で先生の弟子のWくんと指したことがありました。当時奨励会二段だったと思います。
 将棋はもちろん私が負けましたが、その時のWくんの様子を見て気になったことがありました。持ち時間が30分の将棋だったのですが、その対局の間に3度ほど
席をはずしてどこかへ行っていました。たぶんじっくり考えるのが苦手なタイプなのでしょうね・・・

 それから数年後、先生のブログで彼が奨励会をやめたという記事を読んで、もったいないなと思うと同時に、「ああ結局あの後もじっくり考えるようにはなれなかったんだな。」と思いました。

 加藤一二三九段の揮毫に「直感精読」というのがありますけれど、結局どちらも大切なのでしょうね。ひらめきと熟慮とが。
by minorin2 (2011-01-18 14:03) 

モリノブ

minorin2
今年もよろしくお願いします。
 じっくり考えることができない・・というよりも対局の姿勢が問題でしょうね。W君の場合は早い退会でとっても残念ですが、人生の選択なのでしょうがないですね。師匠としては悲しいとしか言いようがなかったです。
 直感精読のどちらも難関です。
by モリノブ (2011-01-24 21:29) 

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