土曜日の日記

 土曜日(3月24日)は土曜特訓コースだった。午前中は6名だったので、持ち時間を15分から10分に減らした。多い場合は平手オンリーである。中盤まで互角に戦うのが大きな関門だ。途中で悪手が出てしまう。負かすのが目的ではなくて、戦い方を覚えるのが大きなねらいだ。

 最近の金太郎は明らかに大人に成長しつつある。幼稚な遊びが減っているのだが、その分、自我の芽生えのようなものがあって、日々の行動に変化がある?

 午後からの2回目は4名で持ち時間は15分に戻した。3回目は1名で個人特訓のようになった。案外穴場で?お奨めである。特訓したい子ども?はいっぱいいるが・・

 隣では受験者研究会だが、橋詰元1級に指導を依頼した。今は将棋の指し方や戦法も含めて幅が広がってレベルアップしていて、プロを目指すときに、自分なりの確かなものを掴むのは容易でない気がする。

 将棋は見方にもよるが、ある種の野蛮さとある理知的な面の両方が必要な気がする。冷静に理屈通りでいけばいいが、勝負のドロドロした部分がないと勝ち抜けない。かといってドロドロばかりしていても頭打ちになってしまう。冷静な分析力と緩まぬ戦闘力?だろうか。

 私の場合は入門から始まってあらゆる分野に関わっているので、スイッチの切り替えが大変である?間違えるととんでもないことになる?相手のうまい手を引き出す分野が専門になりつつあると、じわりといじめにいく指し方が苦手になる。相手の好手に反応する感度が高まるが、勝負に勝とうとする激心?が薄らいでいる面はあるようだ‥

 草木も生えない将棋にあこがれるが?できそうにない。勝負のこだわりは良くも悪くも必要であり、必要でないのである・・意味不明だがそういうニュアンスである。

 土曜日は奨励会の例会でもあった。悲喜こもごもは常のことだが、長い間に明確な結果が出てくる‥今は特に緩められない状況が迫っている弟子が多いので、私の方も全く余裕がないかもしれない。ふらふらでも勝つことを仕事としてほしいものだ。

 いろんなものを削いでシンプルがベストなのだろう。