ふと気づいたが、私は見出しが苦手である。見出しでひきつけるすべを知らないので、エッセイを書いても「題名が地味ですね」と言われてな修正してもらうことが多い。あえて(見出しで読んでもらおうと思うな)というヘソが曲がっているどころか、ヘソを中心に人間がゆがんでいるのだろう。
 
 私の中身はおそらく子どもの頃から「貧乏人の武士魂」みたいな無理のある精神構造である。自分を客観視すると心の底はかなり激しいと思う。でもその反対に覚めて淡々とした諦観心も常に親友である‥そういうことがわかってきた。
 ★8月29日火曜日
 
 少し遅くなったが、引退の慰労の食事でホテル阪神に行く。おいしいものを食べながら、ゆったりした時間を持てるのはうれしいことだ。
 セルフで撮る乾杯
 時間が貴重に思えるほど、残り時間が少ないのが人生なのだろう。意識はバランスが取れているが意志は必ずバランスを崩す?自己コントロールが難しい。
 
 ルンルンピアノ
 阿倍野から福島の関西将棋会館に移ってから、こういう風な人生になるとは夢にも思わなかったが、結局苦手を避けて、自分の好きなわき道のみををこっそりかいくぐってきた気もする。世の中ままらなないことばかりだが、面倒くさいと思わないように‥心の数パーセントは素直にと思う。
 
 8月30日水曜日
 この日は午前中打ち合わせに行く。
 夜はいつもながらふらりと来たK君と話し込む。
 最近の金太郎はあきらかに下剋上をねらっている節もあるが、どうも言いなりになるのがイヤみたいである。自分で納得すると素直になる。私に似ているなあ‥