部屋の中も寒いせいか、金太郎の動きも鈍い。「サムイヨ、サムイナア」といつも言うのだが、その声もなく無言だ。私の頭に載せている足先も冷たい。しばらくして足先が温もってきたようだ‥それから遊び始める。

 たまにはいいかと長い時間遊んだが、逆にその方が戻るのをいやがる‥久しぶりの鬼ごっこだった。窓の上の方に逃げ込む金太郎を説得にかかるが、納得しない。

 無理すると怪我をしてはいけないので、時間がかかっても説得だ?ようやく観念する。逃げた場所に手を差し出して、乗らせる。乗るのだが、いざ抱えようとするとまた逃げ込むパターンだ。根比べだが、人間の子どもと一緒で、親が理屈をまげてはいけないのだ‥

 ときどきそのときにきつく噛まれることもあるが、明快に「ダメ」と言い続けるしかない。ケージに入ると「きんちゃん、いい子やなあ、いい子やろう」フォローも忘れない・・初めは睨んでいた金太郎も「ポン」と言って歌を催促するのだった・・

 終わるとあっさりしていて根に持たないのが金太郎のいいところだが、ヨウムはいじめられると決して忘れないという・・これは動物全般に同じかもしれない。しつけといじめの違いは愛情だろうか?

 全国的に大雪の天気だったらしい。空を見ていてもそんな感じだ‥青空が見えてきて、少しほっとする気分になる。

  妻が出かけるときは「バイバーイ」というと「バイバーイ」と羽を振って答えるのだが、私が出かけるときは決してしないらしい・・「キャッ」という悲鳴だけである。だからでかけにくい‥

 戻ってきて窓際にいる金太郎に「きんちゃーん」とあいさつすると、このときは「ハーイ」という感じで羽を振って答える。うれしそうである。私は完璧に金太郎病である?

 ネット将棋のある日は早めに金太郎を出す。何やら神妙な表情だがポン」と言われると歌わないといけないのだ。金太郎バージョンのネタの少ない私は困る。私が歌っているのに、ときどき妻の方に向かって「ポン」と言われる・・金太郎の方が音楽の感性はいいらしい。

 お見合い写真である?しゃべるときはのど元が大きく動く。

 「ヘタな歌やなあ‥」金太郎にそういわれているようだ。金太郎のしぐさには間違いなく意味があるようだ。