ふと見ると、金太郎の尾羽が黒っぽい?生え変わったのか、抜けたのか・・?クロ太郎になりそうな気配であるが、芦毛の馬は次第に白になっていくのと反対だが・・

 昼前、尼崎の塚口にパスポートの再発行の受け取りに行った。パスポートの写真は人相が悪い・・私は眉が薄くてこわもて(うそ)である。

 近くで食事と思っていたらわからない‥「何か困ってまんのか?」人のよさそうなおっちゃんに妻が声を掛けられてあれこれ教えてもらった。庶民的な街の雰囲気だ「最近は人が減ってしもうてな、店も閉まってますのや。さみしいけどなあ」

 鳩に餌をやっている母子がいた。今は糞害が理由でほとんど禁止されている場所ばかりなので、懐かしい感じがした。身ぎれいな街になるごとに、失っていくものもある・・身ぎれいさが悪いのでなくて、人の温かみがあるかどうかだろうか・・

 

 おっちゃんに教えてもらった通りの地下の食堂に入った。待つ間に漫画コーナに「金太郎」という名前が目に付いて読む。「サラリーマン金太郎」という本宮ひろしの漫画だった。昔にヒットしたのと似ている内容だが、確かに読み始めると痛快だ。

 現実はせせこましく、大なり小なりのエゴが蔓延しているので、漫画の世界しかない痛快さだろうか・・H市長やI知事が人気のある時代は、私にはゲンナリである。そして教育に政治が関わっていくという信じられないことがまかり通ろうとする・・多数決の前に太刀打ちできない民主主義のもどかしさを感じている人もいるはずだ・・

 考えると気が滅入ってしまうので、ションボリと空を見上げて金太郎風に「オシマイ」だ。

 塚口の界隈を散策したかったが、時間がないので帰宅する。

 近松門左衛門が愛用していた硯モニュメントだそうだ。芸術や文化は古来より金儲けに縁がないから良さがあった?そういえば大阪府民牧場も閉鎖されてしまった・・唖然とするよりない。

 帰宅して仕事にとりかかるが、モヤモヤする電話があって?ふらっとネットで園田競馬をのぞく。単調な仕事に取り掛かり始めると逃避感覚が目覚める。

 ピアノのレッスンが終わって、夕方はレ-ザー治療に行って、帰宅して遅い夕食にする。それからネット将棋で、終わって金太郎を出して遊んだ。

 弟子に限らず、自分の周りのどちらを向いても苦戦の火の手が上がっているが・・奨励会の頃に先輩棋士から「森君、心の中で泣きながら将棋を指すものだよ」と教えられたことを思い出す。たいていは後になってわかることばかりであるが・・