身を寄せ合っている、モルモットの仲間たち

 

 今日は午前中子ども日曜コースAで、入門から初級向けの将棋教室だった。八枚落ちから六枚落ちくらいの手合いの子どもが中心だ。

 午後は日曜コースBの中級~上級で、飛香落ちから四枚落ちくらいの手合いになる。指導対局は一日で20局以上指すのだが、さすがに終わりごろはクタクタになる。それでも何らかの手ごたえを感じるときは、ほっとしてうれしくなる。横道に逸れだすと、叱りながらも、教え方が冴えないのかなあと疑心暗鬼になってしまうのだ。

 八枚落ちの手合いだと、玉を詰ます感覚さえ身につけば卒業なのだが、これがなかなか大変だ。上手の私の玉は、小屋の中を逃げ回るニワトリのようなものなのだが、なかなか捕まえるのは大変なのである。初めて指導対局で勝ったときは、さすがにどの子も嬉しそうである。私はわざと負けることはしないが、悪手を指したときは知らんふりをして、局面を元に戻すこともある。

 将棋は終盤力だとつくづく思う。棋力が低くても同じで、一手詰めを解けるのでなく、分るのが大事なのだ。頭で分ったつもりなのと、体で会得しているかどうかは全然違う。一手詰めを会得すれば、すでに入門から初級を卒業なのである。

 片づけをして、バタンと横になって、「笑点」を見る。ああ1週間が終わったのだなあとほっとする。ささやかな至福の時間はこんな瞬間なのだろうか。

 宝塚南口まで電車に乗って行き、「トンカツ」の店でトンカツ定食を食べる。また食後にアイスコーヒーがサービズで出たが、「ホットコーヒーが飲みたいけど、言えないね」妻と顔を見合わせ阿吽の呼吸。食事を終えると、途中で買い物をして、歩いて家まで帰る。そろそろ秋の夜風が冷たくなって、寒さを感じ始める季節になった。