★震災から19年、一門新年会 1月17日

 震災から19年、今年もこの日がやってきた。船越隆文君の住んでいたアパートの空き地に集まる。

 ゆずりは緑地に行く。鎮魂の碑に献花した後で記念撮影をする。取材の記者の方に撮ってもらった。

 青空が広がる「ゆずりは緑地」19年の歳月は早い‥記憶を刻む作業は続けたい。

 宝塚に戻り「一門新年会」をする。先に帰る川崎四段と談笑する。

 この一門会が終わってようやく新年が始まる・・そんな感触だ。

 今年の幹事は大石直嗣六段だった。初めてにしては堂々とした挨拶だ。

 今年の質問は「今年の思いを漢字一字で表すと?」だった。

 注=弟子の漢字一字の解釈部分は弟子よりも師匠の思いです?

 千田翔太四段は「増」体重もそうだが、勝ち星をもっと増やすことかな?

(勝負に関わる意欲が自然に出るのがいい・・)

竹内雄悟四段は「心」心して向き合うことかな?

(波のあるタイプなので気持ちの面が大きいぞ)

 

糸谷哲郎六段は「創」将棋への志と見た。このいい笑顔はいつも童心、糸谷である。

(私は密かに「徹」を送りたい。哲郎から徹郎だ?)

大石直嗣六段は「新」常に新たな心情で取り組む・・

(大石流の地に足がついた言葉だ)

 澤田真吾五段は「静」もともと静かなのだが、内面は激しい?

(心静かに修行すること・・)

山崎隆之八段は「黙」黙って結果を出す決意か。

(私からは「果」を待ち望んでいる)

 増田裕司六段は「遂」目標を立てて成し遂げる‥

(決意を感じて頼もしい)

 安用寺孝功六段は「応」臨機応変に対処するという意図のようだ。

(安用寺エネルギーに期待したい)

野間俊克五段は「願」京都勢の弟子のU1級、A三段、N三段の活躍を祈願する・・

(私も同じ心情である)

 私は「熱」にした。ともすると生きることや弟子への気持ちが薄らぎそうなこともあるので、熱を持ち続けたい‥

 

 船越達也さんは(船越隆文君のお兄さん)「縁」「震災の日はいつもひとりでお参りしていましたが、昨年から一門の中に入れていただいてうれしいです。隆文のことも含めて「縁」を大切にしたいと願っています」とういうご挨拶だった。 

 妻は「皆」ここにいる皆やみんなが大事にしている人が幸せでありますように‥ということらしい。

 息子の幸士は「歩」一からしっかり歩みたい意味だろうか。

 温泉に入るメンバーで上に行く。まずはお茶を飲んで休憩。

 恒例の(お見合い?)写真コーナーである。数少ない師匠命令だ?

 恰幅のいい糸谷六段、意外に?生真面目さの出ている写真だ。

写真だときつい表情が多いのだが、これは千田四段のいい笑顔・・

 顔が白い竹内四段は森門下でもマイペース型の代表だろうか。そろそろ勝負強さのエンジンをかけてほしい。

 少し若返ったような山崎八段、後輩に迫られて?気合充実・・であってほしい。

自然体の安用寺六段は、勝っても負けても変わりない表情・・それがいい。

 手の握り、指の大きさは意志の強さかな?大石六段

 温和な表情の澤田五段は内柔外剛で、どこまで行っても澤田流である。どう進んでいくのか楽しみだ。

 

 風呂上りのおばちゃんグループに「写真撮ってあげるよ」と言われて記念撮影。

 

 向こうに見えるのが「ホテル若水」である。風呂はいちばん上の階にある。

 弟子が多いと、どちらかいうと心配事の方が気になるものだ・・将棋の強さでは弟子の誰にもかなわなくなってうれしいが、私の弟子への願いはべらぼうに将棋は強くて、目立たないところで心やさしい棋士であってほしいことである。

 まあそうはいかないだろうから、それぞれに自分のいい面のかたくなさを失わないでいてほしいと思う。頑固一徹まではいかないでも、「頑なさ一徹」くらいは保っていてほしいのである・・