トビオの真剣な眼差しは「餌」の一点だ。

ザクロが本格的に熟して真っ赤な血の色だ

今日も源さんはひとりで玄関に来て、降りるタイミングを計っていた

 今日は午前中、飛び駒会のテキスト作成、昼食を早めにして、久しぶりのドライブに出かける。どこに行くのか決まらなくとも、車を走らせる。宝塚の長尾トンネルを抜けて、西谷に出て三田方面に行き、R176号線に乗るのが定跡となった。

 以前から近くまで行ってもわからない三田のレストラン「DONO」を探しに行く。途中でスーパー「フレスコ」に立ち寄って買出しする。道の駅みたいに全体に安い気がした。結局、R141号線からまた「DONO」がわからなくなって、R75号線に入る。そこから東条湖の標識が出たので行ってみることにした。東条川渓谷を走ると、東条湖に出た。

三田フレスコ

東条湖

 東条湖ランドはなくなったが、今は「東条湖おもちゃ王国」となっていた。その前に東条湖に下りる。私は初めて来たが、冬はスケート場だったのだろうか?今日は貸しボートは営業していたみたいだが、観光客はいなかった。釣をしている人がひとりだけボートに乗っていたようだった。”観光船はしばらく休みます”の立て札があった。廃墟もあったが、再生の雰囲気も感じる観光地だった。動物園や遊園地がないのは、息苦しくてたまらない。今の時代は、繁栄という言葉の裏に、大切な何かを失っているのだろう。そういうことに麻痺しているのかもしれない。

 

 おもちゃ王国は、子ども連れでけっこう賑わっていた。入場してから、人形を見ながら遊園地に入る。天気がよくてよかったが、まさに子どもおもちゃ王国そのものだった。

 

 帰りはR315号線を走り、R141号線に出て、ふと気がついた。「DONO」は別の道筋ではないか!やはりそうで、立杭の方面に行く岐路で左に折れればいいのだ。すぐ先に「DONO」が見えて、今までの謎がすべて解けた。今度は予約して入ってみよう。次第にいろんな道がわかってきて、つながってくる。

「DONO」が見える

 帰宅して、トビオとクロに餌をやり、源さんの相手をして、飛び駒会のテキスト作成の続きをした。

 私の職業は「棋士」なので、アンケートだと自由業と書くのだが、棋士になってよかったのは、唯一、時間があることだろうか。昔は時間がありすぎて、遊びすぎて自堕落の傾向もあったのだが、いつの頃からか真面目?になった。自分の人生の持ち時間を考えるようになってからだろうか。それもあるが、心のどこかで明日を信じなくなったのだ。私は人も信じていないので(悲観的ではなくて)裏切られてもしょうがない、人を信じるとか明日があるというある意味の甘えをなくしたい、明日がない日が来ても今日はジタバタしないで暮らせるようにしたい、・・そうありたいと思っている。

 現実は、未練たらたら、オドオド、セコセコ、ムカムカ、イライラ、シュンシュンと

雨にも負けて、風にも負けて、夏の暑さにも、冬の寒さにも負けて、それでも生きていく、と思うのだった。