雛祭り、奨励会 [写真日記]
今日は近大の稽古で長瀬に行く。電車に乗ると、さすがに冬のコートを着ている人はいなくて、春近しの装いである。こういうときは物憂い気分で眠くなる。長瀬に着いて、駅から大学までの道はすでに30年通っている。珍しく黒猫がいた。
この通りのドーナツ店が無くなっていた。おじさんがやっていたが、大変そうだった。知った店が繁盛しているかどうか、意外に私は気にかかる。今は商売も厳しいなあと思う。普通だと倒産しそうな時代なのだ。流行っていても当てにならない。最近は空き店舗をみることが多くなった。いつもは学生が多いのだが今日は人通りが少ない。
店がなくなって空き地になっていて、それで向こうにもまた解体するのだろうか、古い店が閉じられている。今は流行の店が偏っているようだ。すぐに飽きるのも消費者である。
大学の構内の見事な梅の木だった。
指導対局より(角落ち)
<次の一手>五手読んで下さい。解答はいちばん後ろ。
帰宅して「チラシ寿司」を食べる。今日はお雛様だ。食事の後で、何故かシネピピアにお金を払いに行く。妻が何か粗相をしたらしい?それからコンビニにコピーしにいって、その後で久し振りにHIROに行く。今日は珍しく私はシナモンチャイ、妻はウーロン茶を注文する。
今日は奨励会の例会だった。三段リーグは休み。久し振りに弟子の結果報告の電話を全部直接聞いた。昨日A級順位戦最終局を見たせいか、勝負なれして淡々と聞く。今日の一日の結果は結果だが、日常の延長に人生があるとしたら、悔いを残す者ばかりだろうなあ。うまく言えないが、弟子に関しては不満と不安しかない。
勝負はある意味でマラソンのようなもので、呼吸を整えてマイペースで走り続けるしかない。我慢しながらもレース展開を読まないと、結果を出すのは難しい。真剣さ、覇気、謙虚さ、賢さ、執念、そんなことをバランスよく身に付けていくこと。
でもそれは棋士でもいない?だろうなあ・・私はその際たるものである。私の逆で、要するにしゃべらないで、黙って勝負する、結果を出す、そんな方がカッコいい。弟子はそうなってほしい。
そして棋士も将棋以外のことは素人だという、ごく当たり前のことを自覚する、自然な賢さを持ってほしいなあと思うのだ。自分が優れていると思うのは愚の骨頂である。
今泉君が新規定の奨励会試験で5勝1敗。奨励会員がだらしないともいえるし、今泉君ががんばっているとも言える。人の人生がかかっていることに口出しはしないが、今は奨励会やアマの区別でなくて、個人差なのかもしれない。何かが崩れて何かが起きているのだろう。私の知ったことではないが、ともかく将棋の強さのみで勝負する、そうあってほしい。弟子には特に強く望みたい。
次の一手解答 ▲4六角△同歩▲4四桂△4一玉▲4三銀成で下手勝ち。実戦は▲4三銀成で▲5三銀成としたため△9六歩で逆転負け。K先生の惜しい将棋だった。
奨励会の結果即日更新はありがたいですね。次回は3月28日と期間が空きますね。その間、研修会、三段リーグ最終日、順位戦各クラス最終日と重要な対局が続きます。一門の活躍を期待しますが、強くなるのは個々の人たちの努力しかないですね。強い棋士、魅せる棋士に育ってほしいです。
by kobecco (2007-03-04 08:26)
三段リーグもまれに見る高レベルの競争になり、「ここで負けたら・・・。」という不安を抱えながら待つ日々は、どんなに苦しいことでしょうか。10代、20代で自分を律する強靭な精神力を持たなくてはならない棋士というのは、大変な職業だとあらためて思います。
四段昇段の可能性のあるお弟子さんをお持ちの森先生も、落ち着かない毎日ではないでしょうか。良い結果になりますよう、お祈りしております。
by ドクター尼子 (2007-03-04 18:29)
kobecco様
この時期になると、自分のことよりも弟子の成績結果に、けっこう神経を使わされます。でもそれが刺激になって、励みにもなるように思い、うれしく感じます。
まあ自分が指すわけでないから、勝負の結果はしょうがないですね。普段の力を出し切るように調整してほしいと思うだけです。戦いに参加するのがいいことで、勝ち負けは運も大きいと思います。運を呼ぶのが、日頃の行いでしょうか・・
by モリノブ (2007-03-04 22:51)
ドクター尼子様
ここで負けたら・・・というよりも、あれこれぐらつくのが勝負の宿命みたいなものでしょうね。でも結果はともかく、ゴール寸前の戦いに加わる勢い、実力を持つのが、大事なことでしょうね。A級順位戦最終局もそうでしたが、主役になるのがいいことです。勝ち負けは時の運で、晴れたり曇ったり、勝ったり負けたりでしょうから。
気力を尽くしてがんばってほしいですね。
by モリノブ (2007-03-04 22:57)