SSブログ

伊丹子ども教室 [将棋教室]

 今日は午前中、伊丹子ども教室があった。昨日奨励会だったので、坪井6級を連れて行く。以前は弟子はほぼ全員(遠方の子以外)子ども教室の手伝いをさせていた。そのために森門下といえば、仕事で役に立つ代名詞?だったが、このごろはそうでもない。教室などの手伝いが、将棋が強くなるのに必要かどうか、そう考え始めたらおしまいかもしれない。修行と思えばできるし、トレーニング重視なら無意味と考えるだろう。でも面白いもので、子ども教室で一生懸命仕事をしている弟子のほうが、結局強くなっていくものなのだ。弟子といえども仕事なので、タダではないが、かといってアルバイト感覚でも困る。とにかくプロ意識を持ってほしいのだ。

 意外そうだが、村山九段、山崎七段とも子どもに将棋を教えるのは好きだった。私がいちばん嫌いだったかもしれない。だから以前は弟子にすべて任せていた。まずいと思ったのは、弟子の指導将棋を見てからだ。これじゃあ子どもがやる気をなくしてしまう。今もたまにいるが、覚えたての子ども相手に、平手で穴熊に囲って指しているシーンがあって、声が出なかった。アホかいなと思った。それから、弟子に任せないで、子ども教室に力を入れるようになったのだ。

 やってみてわかってきたのは、入門から初級あたりがいちばん教えるのが難しいことだった。マニュアルがない。入門書は初段くらいないと理解できそうにないし、詰め将棋も難しすぎる。いちばん困っているのは、平手の戦法だろうか。いわゆる序盤である。アルファベットも知らない頃から会話をするようなものだ。そのギャップを埋めるのが困難のように思えることもある。

 将棋の上達法であれこれ考えていると、謎が多いこともわかる。例えば20級とはどの棋力か、初段とはどのくらい強いのか、将棋の技術とは何なのか、将棋の技術で何がいちばん難しいのか、考え出すとキリがない。いちばん痛切に感じるのは、将棋の強さは終盤力が大きな度合いを占める、これは確かな気がする。

 その強さによって、中盤や序盤にさかのぼっていくのが大局観や指し手の感覚である。だから序盤から勉強していくのは、ちょっと筋違いの意味もある。終盤力による序盤の知識が大切なのだろう。弱いうちは曖昧な局面でなくて、結論がはっきりしていることに取り組む方がよい。そして適度な終盤力を身に付けるのが、将棋の上達にはいちばんかもしれない。終盤の対応力、まずはこれが先決だ。

 そしてそのためには、実戦の番数と詰め将棋の会得である。まずは1手3手を瞬時に解けるようになるのが目標だろう。1手詰めは実戦なら5手詰め、3手だと9手詰めくらいなものなのだ、それくらい実戦になると、頭でわかるのでない素早さ、俊敏さが必要なのである。このテーマはキリがないのでこの辺でやめます。

 ダイエーの駐車場からの夕景

 


nice!(0)  コメント(3) 
共通テーマ:blog

nice! 0

コメント 3

内藤

聖の漫画以来、子供と将棋をよくするようになりました。ただ、毎回指していても子供がうまくなっているのかどうかよくわかりません。指導の難しさをつくづく痛感します。
by 内藤 (2007-05-28 10:42) 

子供の手伝いと棋力。。。
関係ないようで非常に関係しているような気もします(説明は難しいですね)。将棋を指す人はたとえプロにならなくとも、人間的にもすばらしい人であってほしいと感じます。

話は変わりますが、将棋は終盤力。最近本当にそう感じています。私が本格的に将棋の本や雑誌にて勉強を始めたのは昨年の10月でして、それまでは量も少なかったのですが、ほとんどが序盤の本と簡単な囲い崩しの本程度でした。
もともと序盤研究が大好きで一人駒を並べたりしてやっていましたが、中盤からが弱くてどうしたものかと思っていました。
10月からは主に詰め将棋と、次の一手形式(森先生の本ももちろんもっています)の割合を5~~8割くらいにして勉強しています。
近頃少し良くなってきて、将棋でも勝てるようになりました。
序盤は研究したことに無駄はないのですが、一手違うだけでももはや別の局面であり、結局のところはその対局中に自分で判断するしかありません。
序盤の暗記ではすぐに限界がきます。こんなことに今になって気づきましたが、将棋が強くなる近道だと実感できています。
付け加えまして、先日の棋譜へのコメントありがとうございました。まだまだ初歩的なことが身についていないことに気づいて少し恥ずかしかったです。
by (2007-05-28 21:06) 

一酔斎

高校の将棋部の副部長だった私は、新入生(棋力は初心者)との対局で、
お書きのように「穴熊」に囲って完勝してしまって、部員を一人失ってしまいました…。
今なら、上手く指せると思いますが、私の将棋での「苦い思い出」です。
by 一酔斎 (2007-05-29 12:16) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。