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船越君の追悼 一門新年会 [日記]

 

船越隆文君のアパートの跡地にて、家主のNさんご夫妻とともに記念撮影

 朝、急いで花屋さんに行く。花束を作ってもらう。「確か近所で亡くなった将棋の子やねえ・・」そういってアレンジしてくれた。船越隆文君は清荒神駅のそばのアパートに住んでいて、真面目できちんとしていて、お店にもよくいくので評判がよくて、亡くなった時悲しんでくれる人も多かった。アパートは今は空き地になっていて、清荒神市場の裏手にもなる。

 電車に乗るとき、私はいつもこの空き地を横目に見ながら通っている。この空き地に、船越君のお母さんが訪ねて来られたのは3年前の震災の日で、実に10年越しだった。そのとき私にとってはひとつ肩の荷が降りた気がした。震災は風化させてはいけない、そういう願いの人も多いと思う。今年の震災の日、1月17日から、「震災の追悼、一門新年会」を開いて皆が集まり、毎年の行事にしようと思ったのはそういう意図からだった。

 師匠の私がいなくなっても、弟子一同でこのイベントが繋がるように、継続してほしいのが願いである。これでまたひとつ、肩の荷が降りる・・後は弟子の活躍を期待するのみである。

 10時半に待ち合わせて、アパートの跡地に行くと、ちょうど市の測量の立会いで、家主だったNさんご夫妻がおられた。これも偶然だが、挨拶をかわし、空き地に入れてもらう。船越君のお母さんからいただいた遺影を飾り、花を手向ける。この写真は花火大会のときに、私が撮ったものだ。当時は直視できなかった。ひとりひとりの弟子とともにお祈りをする。震災から13年経った。すこしずつ私も当時の写真などを、冷静に見られるようになった。ここまで時間を費やしても癒せないものは残るが、それでも歳月は、日にち薬でもあるようだ。

ゆずりは公園の、宝塚市震災慰霊塔

係りの人に撮ってもらった

 清荒神から電車に乗って逆瀬川でおりて、ゆずりは公園に向かう。公園の入り口で記帳をして、白い菊一輪をもらう。宝塚市の震災慰霊塔の前で黙祷をして、献花をした。晴れていた空が曇り、吹きっさらしでいっぺんに寒くなった。年ごとに献花の訪問者が減っているようでさみしいが・・

ゆずりは公園眺望

 しばらくして、一門新年会の会場のホテル「若水」に向かう。今年は第一回目で、幹事は増田裕司五段である。結局12時前になったが、個室に案内された。弟子が一同に集まる機会が以前よりは少なくなった。以前は一門研究会や春秋にハイキングをしたりで、結構集まっていたものだ。弟子が増えて、大雑把になってしまった事情もある。

ホテル若水にて「一門新年会」

温泉から上がり記念撮影

 宴会が始まり、今日のお礼と「震災の追悼、一門新年会」の趣旨を話す。幹事は来年は安用寺孝功五段に引き継いだ。震災の日を越えて、ようやく一年の始まり、新年を迎える気持ちになれる・・弟子の成長への期待と不安は相反するものだが、両天秤なのだ。師匠と弟子は互いに必要に迫られないと、縁遠くなるものだ。人と人の絆を維持していくのは、とにかく甘いものじゃないと思う。私は将棋に向き合って必死になっている弟子は好きだ。常にそうあってほしい。

 食事が終わり、みんなで温泉に入る。このホテル若水は、温泉つきの食事が魅力なのだ。屋上の露天風呂に浸かり、けっこう長話しをする。きょうはいい一日を過ごせてよかった。少し保養になったようだ・・これも少しは弟子のおかげなのだなあ、そういう気持ちになったのはうれしい。

貫禄が出て、いい表情の野間俊克五段は私の弟弟子だ。「昔、村山聖に記録を取ってもらったことがあります」意外な話だった。「僕は記録係は一度もありません」と糸谷四段。

今日は幹事で大役を果たしてくれた、増田裕司五段。この春には幸せモードいっぱいだ。

「サン、ニイ、イチ」と声をかけて写真を撮る糸谷哲郎四段は、何をしても絵になる。なかなかの若武者だ。

いつもリラックスしすぎ?モードの山崎隆之七段。たいていのことはいい加減でも、勝負には厳しいのが本来の持ち味だ。

教祖のような服装?の安用寺孝功五段。いつもにこやかで、力が入ると少し甲高い声で熱弁をふるう。やさしさがにじみでている表情だ。

山あり谷ありのAB型気質の川崎大地三段。今日は少し眠そうだった。

お雛様と侍従?山崎君が撮ってくれた一枚だ。

若水を出て、宝塚の駅に向かう途中で、でくわした。大きいのと小さい犬のコンビ。

宝塚の武庫川眺望

 弟子に感謝の一日?だった。


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コメント 2

宮ちゃん

二人の写真ほほえましいです。
奥さんが、将棋の生徒に恐れられている?とは
とても思えません。
しつけは厳しく、笑顔はこぼれんばかりに・・・かな。
失礼しました。
by 宮ちゃん (2008-05-28 23:12) 

モリノブ

 宮ちゃん様
 泣く子も黙る、それならいいですが今の子ども達は大人を見抜いています。でもそれが逆に可愛そうに感じます。大人がしっかりしないといけませんね。妻は恐れられるくらいで?ちょうどいいみたいです。
 いつもはやさしいですよ?この写真は営業用でしょうか?プライベートでしょうか?謎です。
by モリノブ (2008-05-29 08:17) 

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