惜しい敗戦、冴えない寄せ [将棋]
昨日の将棋の印象に残る局面で、寝る前にちらついて困った。
ここでどう指すか？
昨日は対局だった。棋聖戦予選で伊奈祐介六段戦で初手合いだ。伊奈六段は香川県出身だが、私の親戚の人と顔が似ている。讃岐？の顔なのだろう。ほとんど話したことはないが親しみがわくのだ。
☆ここで△４五歩は▲５七銀△７四銀▲３七桂で私の方が味がいい。そこで伊奈六段は△８六歩▲同銀（悩ましい）△６五歩（第２図）と攻め合いに出る。矢倉特有の攻め合いでもう戻れない。
☆ここで▲６五同歩や▲３七桂もあったが、▲３五歩△６六歩▲同金△６五歩▲同金△６四銀▲同金△同角（第３図）と進んだ。あまり自信はない局面だ。このあたり自分で正確に手が読めないのを自覚する。▲３五歩は最善ではないだろう。
第３図から▲３四歩△同金▲３五歩△４四金▲４五歩△４三金引▲３四歩△同金▲３五歩△２四金▲７五銀△同角▲同銀△６五金（第４図）と進む。
☆▲３四歩からのダンスの歩の手筋に期待したのだが、意外に効果なしだった、▲７五銀に△同角から△６五金が好手で私の方が形勢を損じている。大局観が悪い。この辺りは開き直るしかない。
☆第４図から▲４四歩（勝負手）△４七歩▲同飛△５六金▲７七飛△６九銀▲４五銀△７八銀成▲同玉△６七金打▲同飛△同銀成▲同玉△８七飛成で一気に終盤。形勢は先手不利である。△２四金の守りが意外に堅い？玉なのだ。
第５図は△４七竜までの局面だ。先手不利だが微妙にアヤがある。ここで▲６五銀直△５三歩▲同銀成（△４五竜なら▲５四角の王手飛車がある）△２二玉（第６図）
☆▲６五銀直では▲４三銀成△２二玉▲３三成銀△同桂▲３二金△同玉▲６五角（王手飛車）△５四銀▲４七角△４五桂の順もあったが、わからなかった、感想戦ではそこで▲５三飛は有力だった。王手飛車は見えていたが、駒を渡しすぎるので気乗りしなかった。
第６図から▲５四角△６四歩▲５六銀△４八竜▲４三歩成△同歩▲同成銀△５三歩（第７図）
☆▲５四角に△６四歩が悪手でようやく形勢逆転だ。△６四歩では△４四銀で先手が悪かった。さすがに勝てる手ごたえがあったのだが。
第７図から▲８一角成△７四銀▲５五玉△５一桂▲４四歩△６三銀▲同馬△同桂▲６四玉△４二歩▲３三成銀△同玉▲３四歩△２二玉（第８図）
ここまで先手が勝勢となっているが、伊奈六段のしぶとい手に私の方が焦り気味になっている。（もっともその前は不利だったが）これが実戦心理なのだろう。
第８図で▲４三歩成△同歩▲４二銀まではよかったが、△６二銀に▲３三歩成（敗着）△同桂▲３四桂△同金▲同金（第９図）
第９図は典型的なトン死筋に入ってしまった。
ここでどう指すべきだったか？
▲３一銀打△３二玉（△１二玉は▲３三歩成）▲３三歩成△同桂▲３四歩（参考図）
☆先手勝ちの図
最後の▲３四歩が見えなかった。手筋と言えば手筋なのだが、１分将棋では無理だった。
第９図から△６八竜▲６七歩△７三角▲７四玉△８二桂▲８五玉△７四角▲８六玉△８八竜（投了図）
投了図から▲８七歩に△９四桂まで。
私はこのトン死筋に気づいていなかったが、負けそうな予感はしていた。△７三角では△８二角と思い、それと最後の△９四桂が見えていない。
惜しい将棋を負けてしまったが、終盤勝ちになってからフラフラだった。そこの局面までなるのにバテたのと、終盤の冴えなさが敗因である。しかしこの寄せを見つけられなかったのは情けないのと、残念である。あまりにも典型的な詰みなのでガックリというよりもまいった。
感想戦が終わって、事務局のＯさんと久し振りに飲みに行く。そこの店にスポニチのＳさんがいて、数時間負けたことを忘れて飲んだ。勝っておけばもっといい一日だったのだが、こういうものだ・・
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